「ねえ先生。勉強なんて、どうしてしないといけないの?」
学生の頃から先生業を行っていた私は、生徒の中学生たちから当時よくこう聞かれたのを覚えています。
親御さんたちが子供を塾に入れるのは、「勉強してテストでいい点を取って、いい大学に入っていい会社に入ってもらうため」が本当のところではないでしょうか。
でも、私にはその答えはどうしても言えませんでした。
そのかわり、「〇〇くんは何でだと思う?」と問いかけると、学校や社会への不満や考え方を、その子なりの言葉で語ってくれたものでした。
私は現在、合同会社Hestiaの代表として、企業と人の成長に伴走する仕事をしています。
今日は、私が事業の根っこに持っている「学び」への考え方についてお話ししたいと思います。
学ぶと、世界の見え方が変わる
私は、人は感動するため、感謝するために学ぶのだと思っています。
たとえば東京という都市は、何も学ばずに眺めれば、ただ騒がしい大都会かもしれません。でも歴史を学べば、ここはかつて何もない湿地帯だったことが分かります。そこから街が築かれ、国の拠点となり、一度は焼け野原になり、数えきれない人たちが命をかけて作り上げてきた場所だと知ることができます。
自分の身体も同じです。何も学ばなければ、ただの肉の塊に見えるかもしれません。でも人体について学べば、無数の細胞や器官が絶え間なく働き続けることで成り立つ、奇跡のような存在だと分かります。
分かるから、その凄さに感動する。感動するから、感謝の気持ちが生まれる。
自分が今、どれほどすごい世界に生きているのか。それを学んで知り、感動し、感謝しながら生きることは、何よりも人生を豊かにするのではないでしょうか。
学びは、生きる力になる
学びとは、無理やり知識を詰め込まれることではありません。テストや受験に追われていると、どうしても「やらされるもの」に感じられがちです。けれど本来の学びは、世界を面白がる力であり、自分の人生を支える力、つまり生きる力になるものです。
子どもたちにも、社会人の方にも、知識を詰め込むだけではない、自分の人生のための「学び」を続けてほしい。それが、私が今取り組んでいる事業すべての根底にある想いです。
AIの時代だからこそ
AIが大きく発展している今の時代。知識を詰め込む学習はAIの方が人間よりはるかに優秀と言わざるを得ません。
でも、AIは感動できません。
何かを学んだ時に心を動かされること、積み重ねてきたものに頭が下がること。
そうして、得た知識や感動を、誰かのために役立てようと思うこと。
こうして「心を動かすこと」は私たち人間にしかできない価値なのです。
AIやロボットが台頭する時代だからこそ、私たち人間に必要なのは、知識ではなく本質を理解し、心で感じる学びです。
そしてそれを仕事への情熱や顧客体験に変換することが、ビジネスにおいて大きな価値を生むと私は考えています。
本当の学びを、人材育成を通じて届ける
Hestiaが掲げるパーパスは「心が動く瞬間を創造する」です。
私たちの人材育成・研修事業では、現場に立つスタッフが、自社のブランドらしい体験を自分の言葉と振る舞いで体現できるようになるための研修を行っています。
私たちが目指しているのは、マニュアルやマナーを覚えてもらうことではありません。そのブランドが何を大切にしているのかを理解し、納得し、自分のものにしていく学びです。分かるから、自分の言葉で体現できる。心で理解して初めて人は変わり、行動が変わり、お客様に届く体験が変わります。
Hestiaは、この「本当の学び」という価値を、日本中、そして国境を越えて世界の人たちに届けていきます。
